ミニTPWメンテナンス装置 9210

水の三重点（0.01 °C）は、ITS-90 で最も重要な温度のひとつです。しかし、水の三重点セルを実現して維持する方法は、必ずしも簡単ではなく、またコスト・パフォーマンスも良くありません。

ITS-90 校正は水の三重点を頻繁に測定しなければならない上、水の三重点は温度標準のドリフトの確認に定期的に使用されることが多いため、水の三重点を簡単に実現、維持できるようにしておくことは大変重要です。

フルーク・キャリブレーションの 9210 TPW メンテナンス装置では、内蔵のプログラムで5901B ミニ定点セルを過冷却状態とし、そこへ振動を与えることによって水の三重点を簡単に実現、さらに維持することができます。必要な操作はセルを9210に挿入し、正面パネルの「freeze」ボタンを押すだけです。9210 のアラームが鳴ったらミニ定点セルを取り出して振動を与え、水を部分的に凝固させます。セルをもう一度 9210 に戻して、「maitain」モードにプログラムを変更すると、±0.0005 °C の不確かさでその日1日、0.01 °C の温度を維持することができます。

精密加工された均熱ブロック・インサートをお使いいただき、9210 の優れた安定度と均一度を活かして比較校正を行うこともできます。インサートのサイズは178 mmで、複数のホールが空いている既成のインサートかカスタムのインサートをご注文ください。