RF基準信号発生器 9640A シリーズ

  • 9640A Series
  • 9640A Series
  • 9640A Series
  • 9640A Series
製造中止
この製品は製造中止または再分類されています

製品概要: RF基準信号発生器 9640A シリーズ

RF/マイクロ波校正システムの、費用効果が高いコンパクト・ソリューション

9640Aシリーズは高性能RF校正システムの中心的役割を担うもので、校正システムのコストを概して半分に削減することができます。他にはない特徴と性能を備えており、最大4つ(オーディオ/ファンクション・ジェネレーターから、RF信号および低位相ノイズ信号源まで)の信号源、電力計、電力センサー、ステップ減衰器、フィルター、信号減衰装置、カプラーとの置き換えが可能です。 9600FC 内蔵型周波数カウンター(オプション)と組み合わせれば、周波数カウンターとも置き換えることができます。周波数4 GHz以下で使われる多くのスペクトラム・アナライザーに対して、9640Aシリーズだけですべての校正を行うことができます。

高性能高周波スペクトラム・アナライザーで必要とされるテストの80 %以上が9640Aシリーズで実行可能です。 4 GHzを超える周波数の対象機器については、9640Aシリーズと既存のRF/マイクロ波信号発生器を併用することで、より高い周波数のテスト・ポイントをカバーすることができ、それらはすべてMET/CALソフトウェアで制御することができます。

9640Aシリーズの特徴と性能は、RFミリボルト計、信号レベル・メーター、モジュレーション・アナライザー、レシーバー、カウンター/タイマーなどの計測器の校正にも最適です。校正システム内の機器の数を減らすことには多くの利点があります。まず、誤差の発生源、考慮すべき不確かさの要因が少なくなることで計測がよりシンプルになります。校正、保守しなければならない機器が少なくなれば、システムの維持費も削減できます。よりコンパクトで丈夫なシステムは、現場校正を行う際にも輸送コストを抑えることができる実用的なソリューションです。

9640Aシリーズは校正システムにおいてHP3335AおよびHP8662/3Aと同等以上の機能と性能を備えています。 9640Aの両モデルともHP3335AのGPIBコマンド・エミュレーション機能を標準で搭載しており、9640A-LPNXにはHP8662/3Aのエミュレーション機能をオプションで取り付けることができます。これにより、広く使用されていますが、サポートが終了しているためにメンテナンスの難しいこれらの機器を9640Aで簡単に置き換えることができます。 9640A-LPNXにはHP8662/3A GPIBコマンド・エミュレーションの試用版がインストールされていますので、オプションのご購入前に互換性をご確認いただけます。

RF校正手順およびRF測定を簡素化するためにデザインされたモデル

9640Aシリーズは高い信号純度、低い高調波およびスプリアス成分とともに、他に比類ない信号レベルおよび減衰確度を提供します。 9640Aの信号は丈夫な精密レベリング・ヘッドから被試験器に直接送られるため、接続ケーブルは1本のみです。そのため、接続全体を通して損失、ノイズ、干渉、ミスマッチ・エラーを最小限に抑え、低レベル信号の信号品質を維持することができます。さらに、汎用の信号発生器で校正する場合には必要な電力計、電力センサー、ステップ減衰器、フィルターなどは必要ありません。

このように一度の接続で多くの測定が可能なため、校正プロセスが簡略化されるだけでなく、測定誤差の発生源と不確かさの要因を取り除くことができます。9640Aおよび9640A-LPNXの標準モデルには50 Ωレベリング・ヘッドが付属しており、/75 モデルには50 Ωと75Ω両方のレベリング・ヘッドが付属しています。本体とレベリング・ヘッドはシステムとして一緒に校正されています。

各9640A には、レベルおよび減衰、出力 VSWR、位相ノイズを含むキー・パラメーター全てのデータが記載された、ISO17025 準拠の校正証明書が付属しています。これによりトレーサビリティが保証されるだけでなく、RF 測定および不確かさの分析が大幅に簡素化および短縮されます。9640A の 2 モデルおよび 50 Ω と 75 Ω 両方のレベリング・ヘッドに認定証明書を発行することができます。

9640Aシリーズのユーザー・インターフェースは、スペクトラム・アナライザーやRFレベル・メーター、レシーバーなどの代表的な機器に共通する校正プロセスを簡略化することを目的としてデザインされています。パラメーター・オフセット、ステッピング、相対誤差およびUUT/DUT誤差読み出しモードなどにより、校正技術者や計測担当者はよく知られた校正手順に従って素早く正確に、かつ効率的に作業を行い、被試験器の性能および許容値を簡単に判断することができます。

校正作業に特化したユーザー・インターフェースは、手動または自動校正の過程で予期しない結果や許容値を超えた状況が発生した場合のトラブルシューティングにも役立ちます。

MET/CAL® ソフトウェアを用いた自動校正

一般的な自動RF校正プロセスでは、試験中に頻繁に設定を変更しなければならず、自動化による恩恵は限られたものでした。全自動校正なら校正システムの処理能力が25 %アップします。さらにオペレーターが自由になる時間は50 %増加するため、これまで次のシステム設定変更に備えて待機していた時間を他の有益な作業に充てることができます。一例として、AgilentのE4407B 26.5 GHzスペクトラム・アナライザーを校正するためにメーカーが推奨している校正手順では、27の複雑な試験設定が必要です。一方9640AシリーズをMET/CALPlus校正管理ソフトウェアと併用した場合、要求される試験の主要な核となる部分は1回の設定で実行することができます。MET/CALのプロシージャーを完了するために必要になる追加設定は6回のみです。

フルークが9640A用に作成したMET/CALプロシージャーでは、オペレーターの時間を有効に活用できるよう、無人でシステムが稼働する時間を最大限に増やすことができます。例えば9640A-LPNXのMET/CAL プロシージャーE4407Bでは、トータルで2時間の実行時間のうち90分は無人で実行されます。

MET/CALのフレキシブル・スタンダード機能を使えば、システム内の他の機器も自動化することができます。この機能ではプロシージャー内で同等の標準器を代用することができるため、特定の基準モデルに捉われる必要はありません。フレキシブル・スタンダードはHP8340、HP83630、Agilent E8254 およびE8257といった一般的なマイクロ波シンセサイザー、さらにアンリツやRohde & Schwarzのモデルなどに対応しています。

フルークではこれまでにも、9640Aシリーズの校正対象となる多くの機器向けの校正プロシージャーを作成しており、今後も定期的に新しいプロシージャーを公開していく予定です。

9640A シリーズを使用することで既存の自動化システムを有効利用

9640Aシリーズは、既存の自動化システムおよびソフトウェアに簡単に組み込むこともできます。一度の接続で多くの試験が可能な9640Aの能力をフルに活かしてテスト・シークエンスを構築することで、時間の節約と効率化を実現することができます。または、HP3335AおよびHP8662/3Aのエミュレーション機能を利用してこれらの製品と置き換えることで、それらが抱える信頼性やサポートの問題を解決することができます。

9640A-LPNXの最高水準の位相ノイズ性能

低オフセット周波数と 1 Hz ~ 10 MHz オフセットの仕様で低減された位相ノイズにより、9640A-LPNX は、特に優れた位相ノイズ性能を提供します。

能9640A-LPNXは、低オフセット周波数での位相ノイズレベルを低減し、1 Hz ~ 10 MHzオフセット仕様値を改善することで、非常に優れた位相ノイズ性能をご提供します。 今日の高性能スペクトラム・アナライザーを校正するには十二分な機能を有しているのはもちろん、将来的な校正対象の拡大にも対応可能です。 最も優れた低位相ノイズ信号源でも、スペクトラム・アナライザーの位相ノイズ校正試験では通常、フィルターを使用して広い(高い)オフセット周波数でのノイズ・レベルを抑え、テスト・マージンを改善します。 9600FLT 1 GHzバンドパス・フィルターは、高性能スペクトラム・アナライザー用にデザインされたワイド・オフセットの位相ノイズ試験用アクセサリーで、ベンチトップまたはラック上の9640Aに簡単に接続することができます。

汎用的なアプリケーション

研究開発、製造試験、ATEなどの分野では汎用の信号発生器以上の性能を必要とするアプリケーションは多数あります。広い周波数範囲や周波数分解能、低い高調波およびスプリアス成分、信号レベルおよび減衰確度、またはダイナミック・レンジが重要なパラメーターとなるようでしたら、9640Aシリーズは最適です。周波数分解能、低位相ノイズやジッターが重視されるアプリケーションには特に9640A-LPNXをお勧めします。自動化されたシステム内のHP3335AとHP8662A/3Aレベル/信号発生器との置き換えもGPIBエミュレーション機能を使って簡単に行うことができます。

仕様: RF基準信号発生器 9640A シリーズ

仕様概要
 周波数仕様レベル仕様
(50 Ω 出力。
75 Ω については拡張仕様を参照)
レンジ1 mHz ~ 4 GHz-125 MHz まで:130 ~ +24 dBm
4 GHz :14 dBm (定振幅)
分解能10 uHz0.001 dB
確度0.05 ppm + 5 uHz-48 dBm まで
100 kHz まで 0.03 dB、128 MHz まで 0.05 dB、4 GHz において 0.5 dB

10 MHz ~ 128 MHz
-48 dBmまで0.05 dB、-84 dBmまで0.1 dB、-130 dBm において0.7 dB
減衰 55 dBまで0.02 dB、110 dB において0.15 dB
VSWR ≤500 MHz: ≤1.1、
≤1 GHz: 1.2、≤3 GHz: 1.3、
≤4 GHz: 1.4
高調波およびスプリアス–60 dBc高調波、–70 dBc スプリアス(1 GHz まで)
1 GHz での位相ノイズ9640A: –122 dBc/Hz、代表値、10 kHz オフセット時
9640A-LPNX: –138 dBc/Hz、代表値、5 kHz ~ 100 kHz オフセット時
変調AM、FM、PM、内部および外部。周波数引き込みおよび外部レベリング。
周波数掃引1 mHz ~ 4 GHz。直線または対数。掃引開始/終了または中心/掃引幅。
周波数カウンター内蔵型 50 MHz 周波数カウンター(オプション)
温度環境動作時: 0 ℃ ~ 50 ℃、仕様性能には 23 ℃ ± 5 ℃
保管時: -20 ℃ ~ +70 ℃
標準インターフェースIEEE488.2 (GPIB)
GPIB コマンド・エミュレーション9640A、9640A-LPNX: HP3335
9640A-LPNX + オプションの 8662/8663 GPIB: HP3335、HP8662A、HP8663A
寸法(高さ x 幅 x 奥行)146 mm x 433 mm x 533 mm。Y9600 ラック・マウント・キット取り付けで業界標準 19 インチ(483 mm)・ラックに搭載可。
重量18 kg

モデル: RF基準信号発生器 9640A シリーズ

9640A-STD

4 GHz RF 基準信号発生器、50 Ω レベリング・ヘッド付き、HP 3335A GPIB コマンド・エミュレーション機能搭載


9640A-STD/75

4 GHz RF 基準信号発生器、50 Ω および 75 Ω レベリング・ヘッド付き、HP 3335A GPIB コマンド・エミュレーション機能搭載


9640A-LPNX

4 GHz RF 基準信号発生器、低位相ノイズ・モデル、50 Ω レベリング・ヘッド付き、HP 3335A GPIB コマンド・エミュレーション機能搭載


9640A-LPNX/75

4 GHz RF 基準信号発生器、低位相ノイズ・モデル、50 Ω および 75 Ω レベリング・ヘッド付き、 HP 3335A GPIB コマンド・エミュレーション機能搭載


マニュアルおよびリソース: RF基準信号発生器 9640A シリーズ