5128A ラピドキャル湿度校正器
主な機能
- 信頼性の高い湿度プローブ校正のためのクラス最高のシステム確度。
- 湿度と温度の安定化時間が速く、校正処理能力が向上。
- 現場での湿度プローブの多点校正をサポート。
- 多用途設計で大きなワークロードに対応。
- コンパクトなサイズと軽量で輸送が容易。
- ISO 17025認定システム校正が標準で付属。
- メンテナンスが容易。
製品概要: 5128A ラピドキャル湿度校正器
5128A ラピドキャル湿度校正器の 7 つの優れた特長
1.クラス最高のシステム精度により、信頼性の高い湿度プローブ校正が可能
5128A ラピドキャルはクラス最高レベルのシステム精度 ±1.0%RH (7%~80%RH、18°C~28°C) を実現しています。これは、安定性、均一性、ドリフト、校正の不確かさなど、すべての不確かさが反映された湿度精度です。 仕様の明確な装置を用いることで、信頼性のある校正を行えます。 競合する校正器の多くはシステム精度が明記されていません。 それらの仕様は複雑で分かりにくく、特定の校正プロセスへの適用が困難な場合があります。5128A は、鏡面冷却式湿度計などの外部湿度標準を使用することにより、校正の不確かさを低減することができます。
2.設定した湿度や温度で安定するまでの時間が短く、作業効率が大幅に改善
5128A ラピドキャルでは、最短時間で湿度と温度の設定値に到達できるように、十分に考慮された気流の構造設計や、材料構成が採用されています。温度上昇の変化率は 10℃/分 (代表値) で、温度を下げる場合は 1.5℃/分です。湿度上昇の変化率は 10% RH/分 (代表値) で、湿度を下げる場合は 5% RH/分です。5128A ラピドキャルでは、通常の 6 ポイント校正であれば、わずか 2 時間で完了します。対照的に、二圧力法による湿度校正器の場合は、湿度や温度の変化に対する反応時間が長くなります。同様の 6 ポイント校正を通常の二圧力法で行うと、3 時間以上もかかる場合があります。3.作業現場での湿度プローブのマルチポイント校正にも対応
現場でのハンドヘルド湿度計を使用したスポットチェックや、1 点校正は、手軽ではありますが、校正としては限定的なものとなります。ポータブル測定器で校正を行う場合は、さまざまな条件を注意深く管理する必要があります。湿度プローブとその環境や作業者の体温との温度差、そして呼吸からの水分の影響など、これらはすべて湿度測定の誤差を引き起こす可能性がありますさらに、1 点校正の場合、環境条件の変化により許容範囲を超えてしまう可能性もあります。5128A ラピドキャルを使用して、マルチポイント校正を行うことで、湿度プローブが、現場における実際の湿度範囲でどのように動作するかについて、より正確で信頼性のある校正結果や特性評価が可能になります。
4.複数の湿度プローブをまとめて校正
5128A のテスト・チャンバーは、さまざまな種類の湿度センサーに対応しています。5128A は、チャンバー・カバーに5つの校正ポートを持ち、同時に5本の湿度プローブ、トランスミッタ、そして湿度計が校正できます。オプションで透明な棚の付いたカバーもあり、湿度ロガーをチャンバー内の棚に置いて校正できます。さらに大きな湿度計の校正には、チャンバーから混合用インサートを取り外して対応できます。5.小型軽量で持ち運びが容易
5128A ラピドキャルは、高さ 237mm × 幅 432mm × 奥行き 521mm と、とてもコンパクトです。校正室内の作業机上での移動はもちろん、現場作業現のための持ち運びも容易です。フロントパネルより交換可能な乾燥剤カートリッジの設計は、利便性と耐久性を向上させます。二圧力法の湿度発生器の場合、サイズが大きいため校正室での用途に限られます。この装置には湿度発生装置、コンプレッサー、そして周辺機器が含まれます。二圧力法の装置は小さなものでも 5128A ラピッドキャルの約 8 倍の大きさで、重量も約 4 倍に達します。5128A ラピドキャルは、小型のカートに載せればプラント内の移動も容易で、ホイール付の輸送用ケースは現場の移動にも使用できます。6.ISO 17025 認定校正が標準添付
全ての 5128A ラピッドキャルは、フルークにおいて ISO 17025 準拠の認定校正が行われます。チャンバー内の参照用湿度プローブは、チャンバーと一緒に鏡面冷却式露点計を参照標準として、システム校正されます。このシステム校正により、5128A とその内蔵湿度プローブは、装置としてのパフォーマンスが最適化された状態で提供されます。それに対して他の湿度校正器の場合は、内蔵の参照用プローブの校正のみで、UUTが置かれた場所における均一性と安定性を含む、湿度システムとしての校正ではありません。7.メンテナンスが容易
5128A ラピドキャルは、相対湿度を分流法で発生します。乾燥剤カートリッジから低湿度を発生し、内蔵の湿度発生装置が高湿度を発生します。乾燥剤カートリッジの交換が必要な時はディスプレイのインジケータが知らせてくれます。5128A は内蔵の乾燥剤カートリッジをフロントパネルより交換でき、使いやすさと堅牢性を兼ねた設計となっています。5128A は内蔵の乾燥剤カートリッジをフロントパネルより交換でき、使いやすさと堅牢性を兼ねた設計となっています。乾燥剤カートリッジは、フロントパネルのキャップを外して取り出すだけで、容易に新しいものと交換できます。5128A ラピドキャルの作動に必要なものは、清潔な蒸留水だけです。圧縮空気やその他の液体は一切不要です。フロントパネルにある水位インジケータにより、装置内の水量がわかります。もし水位が ”最小” レベルに到達したなら、蒸留水をタンクに補充してください。
使用後に特別なシャットダウン作業は必要ありません。すぐ次の作業に取り掛かれます。
仕様: 5128A ラピドキャル湿度校正器
一般仕様 | |
AC 電源電圧 | 100 V ~ 240 V ± 10 % |
電源周波数 | 47 Hz ~ 63 Hz |
消費電力 | 300 VA |
使用可能試験液 | 蒸留水 |
ウォームアップ時間 | 前回のウォームアップ時間の 2 倍、最長 30 分 |
電源ヒューズ定格 | F 4A 250 V (速断) |
動作湿度レンジ、18 °C ~ 28 °C | 最大 80 % RH |
保管温度および相対湿度 | -20 °C ~ 50 °C, 0 % ~ 95 % RH, 結露なし |
電源出力 | 12 V dc, 最大1 A, ヒューズ: F 1A 250V (速断) |
コンピューター・インターフェイス | USB |
安全規格 | IEC 61010-1, 設置カテゴリ II, 汚染度 2, 屋内での利用のみ |
高度 | 2000 m |
電磁両立性 (EMC) | |
国際規格 | IEC 61326-1: 電磁環境管理 CISPR 11: グループ 1、クラス A グループ 1: 機器自体の内部機能に必要な伝導結合 RF エネルギーを意図的に生成/使用する機器です。 クラス A: 商業施設、電気設備など低電圧電力供給網に直接接続された施設での使用に適した機器です。他の環境では、伝導妨害や放射妨害のため、電磁両立性を確保することが難しい場合があります。 |
韓国(KCC) | クラスA 機器 (産業用放送通信機器) クラス A: 本製品は産業電磁波装置要件に適合しており、販売者およびユーザーはこれに留意する必要があります。この製品は商用としての使用を意図しており、一般家庭で使用するものではありません。 |
米国 (FCC) | 47 CFR 15 サブパート B。本製品は 15.103 条項により免除機器と見なされます。 |
重量 | |
シャーシのみ | 15 kg |
寸法 | |
シャーシ | 237 mm x 432 mm x 521 mm (高さ x 幅 x 奥行き) |
チャンバー全体の寸法 | 200 mm (深さ) x 150 mm (直径) |
作業エリア寸法 | 109 mm (深さ) x 125 mm (直径) |
温度分解能 | |
表示 | 0.1 °C |
USB データ | 0.1 °C |
湿度分解能 | |
表示 | 0.1 % RH |
USB データ | 0.1 % RH |
露点 | |
分解能 | 0.1 °C (表示のみ) |
注: 表示される露点の読み値 (DP) は製品の実際の温度と %RH の測定値から計算されます。これは、露点が 0°C 以下であるかどうかにかかわらず、範囲全体にわたる、101.325 kPa (1 気圧) の公称圧力での露点 (飽和水蒸気圧) として計算されます。
チャンバーの湿度と温度の技術仕様
製品仕様には本製品の不確かさが記載されています。製品仕様では、安定性、環境温度および湿度(指定範囲内)、リニアリティ、ライン・レギュレーション、上位標準器の不確かさ、1 年の長期安定性を含みます。製品の仕様は、99%、k = 2.58、正規分布で規定されます。
チャンバー仕様 | |||
1年間、環境温度範囲 23 °C ± 3 °C1 | |||
チャンバーの温度範囲 | チャンバーの湿度範囲 | 湿度仕様 | 温度仕様 |
18 °C ~ 23 °C | 7 % ~ 80 % RH >80 % ~ 95 %RH | ±1.0 % RH ±1.25 % RH | ±0.2 °C ±0.2 °C |
>23 °C ~ 28 °C | 7 % ~ 80 % RH >80 % ~ Hmax2 % RH | ±1.0 % RH ±1.25 % RH | ±0.2 °C ±0.2 °C |
1 23 °C ± 5 °C の環境では、仕様 の 1.5 倍になります。 2 Hmax は、仕様が適用される条件における湿度の最大値を示しています。 |
注: 仕様は、オペレーターマニュアルの最後に記載されている作業エリア・テンプレートに示される作業エリアに適用され、製品ディスプレイの「実際の」読み値を参照しています。
チャンバーの均一性と安定性 | |||||
環境温度範囲 23 °C ± 3 °C1 | |||||
チャンバー温度 | チャンバー湿度 | チャンバー温度均一性2 | チャンバー湿度均一性2 | チャンバー湿度安定性3 | チャンバー温度安定性3 |
18 ~ 28 °C | 7 % | ±0.12 °C | ±0.3 % RH | ±0.15 % RH | ±0.05 °C |
以下の仕様は、下記のチャンバー条件に対する仕様の代表値になります4 | |||||
5 °C ~ <18 °C5 >28 °C ~ 30 °C >30 °C ~ 35 °C >35 °C ~ 40 °C >40 °C ~ 50 °C | 15 % 7 % 7 % 7 % 7 % | ±0.5 °C ±0.2 °C ±0.3 °C ±0.5 °C ±0.5 °C | ±1.5 % RH ±0.6 % RH ±0.9 % RH ±1.5 % RH ±1.5 % RH | ±0.5 % RH ±0.3 % RH ±0.4 % RH ±0.5 % RH ±0.5 % RH | ±0.5 °C ±0.2 °C ±0.3 °C ±0.5 °C ±0.5 °C |
1 23 °C ± 5 °C の環境では、仕様の 1.5 倍になります。 2 作業エリアの均一性として定義されています。 3 5 分間におたる測定値の 1 標準偏差の値として定義されています。 4 チャンバーの湿度の均一性は湿度範囲の中間的な値を設定したときの値となります。湿度を低く設定すると均一性が向上し、湿度を高く設定すると均一性が低下します。 5 チャンバー温度の制御レンジは、5℃ 〜 50℃ です。到達可能な最低温度は、環境温度 -15℃ 程度ですが、安定待時間と温度と湿度の設定値によって異なります。 |
動作仕様 | |
温度変化速度—下降 | 1.5 °C/分 (代表値) |
温度変化速度—上昇 | 10 °C /分 (代表値) |
湿度変化速度—下降 | 5 % RH/分 (代表値) |
湿度変化速度—上昇 | 10 % RH/分 (代表値) |
モデル: 5128A ラピドキャル湿度校正器
5128A
ラピドキャル湿度校正器
付属品:
- 正方形チャンバー、5 ポート (1 個)
- 乾燥剤カートリッジ (1 個)
- 延長チューブ付注水用シリンジ (1 個)
- グロメット (5 個、それぞれ 1/4、3/8、1/2、3/4、7/8 サイズ)
- 主電源コード、2 m
- Fluke ISO 17025 認定校正証明書、115 V AC / 230 V AC
5128-2681-R5
円形チャンバーカバー、5 ポート
5128-2681-S0
正方形チャンバーカバー、透明、棚付き
5128-2681-S5
正方形チャンバーカバー、5 ポート(予備)