周波数標準器 908/909
主な機能
- 校正ラボ向けに設計され、幅広い機器の校正に最適であり、周波数校正を高速化する優れた短期安定性を提供。
- 正確な基準「原子時計」を自動テスト・システムに
- ウォームアップ時間の短縮、校正タスクにおける生産性と効率の向上。
- 周波数標準器が複数の部署や建物に設置されている場合に最適な費用対効果の高いソリューションで、中央標準と高価な分配システムの必要性を排除。
製品概要: 周波数標準器 908/909
試験システムと校正ラボ向けの安定した周波数標準
908 および 909 周波数標準は、自動試験システムの正確な基準クロックとして、また事業所内の周波数標準として使用するよう設計されています。
短いウォームアップ時間で規定された安定度に達するため、ポータブルな周波数標準としても使用できます。
908 周波数標準が安定性の高い恒温槽型水晶発振器を中心に構成されているのに対して、909 には、超安定ルビジウム・タイムベース(「原子時計」)が組み込まれています。どちらの機器にも、バッファー付きの 10 MHz 出力が 5 つと、5 MHz 出力 が1 つあります。オプション 70 では、10 MHz の出力数を 10 に増やすことができます。
自動試験(ATE)システムに最適
特に電気通信業界において、多くの生産テスト・システムの基準となる安定した外部周波数クロックが求められます。ニーズに合わせて、908または909は最大11の機器や試験器に対して安定した基準周波数を供給することができるため、ATEシステムで使うには最適です。さらに、ラック・マウント・キットも使用できます。
908(恒温槽型水晶)
安定性の高い恒温槽型 SC カット水晶発振器を持つ 908 の出力数は 11(オプション 70 をインストールした場合)あり、出力当たりのコストを抑えることができます。
909(ルビジウム):
ルビジウム発振器の経年ドリフトは無視できる程度で、試験システムの寿命期間内に調整する必要は事実上ありません。
事業所内の周波数標準器
908 および 909 周波数標準器は、可搬性の高い設計になっています。これらの機器は持ち運び可能でウォームアップ時間の短い周波数標準として特に性能を発揮します。従来、AT カットの水晶を使用する恒温槽型発振器では、異なる場所への輸送中も常時、バッテリー・バックアップしなければ機器の仕様を維持することができませんでした。これは、AT カット水晶では周波数の再トレース(電源切断後の周波数ドリフト)が発生するためです。また最終的な周波数値に到達するまでのウォームアップ時間が大変長く、24 時間以上かかります。
各部署や異なった建物に周波数標準を置く必要のある企業の場合、高い費用をかけて中央標準を分配するシステムよりも、手元の携帯性のあるルビジウム標準器(909)の方が費用効果の高いソリューションをもたらしてくれます。
携帯性の追求
908 および 909 周波数標準器は、携帯性のためにデザイン変更されています。これらの機器は持ち運び可能でウォームアップ時間の短い標準器として特に性能を発揮します。従来、AT カットの水晶を使用する恒温槽発振器では、別の場所に移送する途中、バッテリーを連続バックアップしなければ機器の仕様を維持することができませんでした。これは、AT カット水晶は周波数リトレース(給電切断後の周波数偏移)が頻繁に発生するためです。また最終周波数値に到達するまでのウォームアップ時間が大変長く、24 時間以上かかります。
908 の恒温槽型発振器は、より先進的な SC カットの水晶発振器を中心に設計され、事実上、再トレースは発生しません。わずか 10 分で周波数は最終値の 5x10-9 以内に到達し、より早く使用可能になります。最後に、輸送中のバッテリー・バックアップが不要です。ルビジウム・モデルの発振器ではウォームアップがさらに速く、10 分で最終的な周波数値のほぼ 4x10-10 以内に到達します。
持ち運びや保管時の保護用に、キャリング・ケースが使用できます。 908 および 909 は、ATE、校正ラボ、また可搬性が必要なアプリケーションなど、どのような場合でも、周波数標準としての要件に対して安定した、費用効果の高いソリューションを提供します
仕様: 周波数標準器 908/909
基準出力 | ||
基本モデル | 5x10 MHz、1x5 MHz: 正弦波 >0.6V rms、50Ω | |
オプション70付き | 10x 10 MHz、1x 5 MHz: 正弦波 >0.6V rms、50Ω | |
周波数安定性 | ||
経時変化/1ヵ月 | 908(恒温槽型): | 3x10–9 |
909(ルビジウム): | 5x10–11 | |
経年変化/1年(10年ごと) | 908(恒温槽型): | < 2x10–8 (1年 |
909(ルビジウム): | 1x10–9(10年) | |
温度環境 | (20℃~26℃ | |
908(恒温槽型): | < 4x10–10 代表値 | |
909(ルビジウム): | 2x10–11 代表値 | |
-------- | ||
(0℃~+50℃) | ||
908(恒温槽型): | 2.5x10–9 | |
909(ルビジウム): | 3x10–10 | |
短期(アラン分散の平方根) | 908(恒温槽型): | 5x10–12、t= 10s |
909(ルビジウム): | 1x10–11、t=10s | |
-------- | ||
908(恒温槽型): | 5x10–12、t=1s | |
909(ルビジウム): | 3x10–11、t=1s | |
ウォームアップ(+25℃) | 908(恒温槽型): | 5x10 –9まで 10 分 |
909(ルビジウム): | ロックまで 5.4 分 | |
4x10 –10まで 11 分 | ||
環境 | ||
温度 | 0℃~+50℃(動作時) | |
-40℃~+70℃(保管時) | ||
安全規格 | EN 61010-1 および CE準拠 | |
EMI | EN 55011 ISM group, class B, EN 50082-2およびCE準拠 | |
消費電力(90~264V、47~63 Hz) | ||
908: | ウォームアップ時 <20W、連続動作時 < 7W | |
909: | ウォームアップ時 <70W、連続動作時 <30W | |
寸法と重量 | ||
サイズ | 315 x 86 x 395 mm | |
重量 | 4.8 kg(本体のみ)、7.8 kg(輸送時 |